パソコンを買ったらまず「回復ドライブ(リカバリーディスク)」を作ろう 作り方について解説
2020年1月のWindows 7サポート終了をきっかけに、Windows 10搭載の新しいパソコン、
もしくは中古パソコンを購入した人は少なくないのではないでしょうか。
そして早速使い始めている人もおられるのではと思いますが、そのパソコン、
リカバリーディスクは付属していましたか?
リカバリーディスクとは、パソコンを初期状態に戻すためのデータを収めたデバイスで、
それがあればパソコンの調子がおかしくなっても簡単に初期状態に戻すことができます。
いざというときのために用意しておきたいものなのですが、
最近のパソコンはリカバリーディスクが有料となっているか、もしくは提供されていないことが多く、
自分で作成しなくてはなりません。
仮にリカバリーディスクがないと、パソコンにトラブルが起きた場合に適切な対処ができず、
最悪メーカーに有料で初期化してもらわなくてはならないこともあるなど、結構大変なのですよね。
というわけで、パソコンを買ったらリカバリーディスクとして使える「回復ドライブ」なるものを作っておくことをおすすめします。
以下、作り方について解説します。
回復ドライブの作成に必要なもの
回復ドライブの作成に必要なものは、購入したパソコンとUSBメモリの2つ。
必要なUSBメモリの容量は、パソコンの中身がどうなっているのかによって変わりますが、
ほとんどのパソコンは8~16GBもあれば大丈夫だと思います。
ただ32GBの容量が必要なパソコンもあるので、わからない場合は32GBのUSBメモリを用意しておくとよいでしょう。
私は秋葉原に行ったついでにまとめ買いしてあった、東芝の16GBのUSBメモリがいくつかあるので今のところはそれを使っています。

これを選んだのは単に安かったという理由
自分のパソコンに必要なUSBメモリの容量は、以下のようにして調べられます。
デスクトップ画面の左下の検索ボックスより「回復ドライブ」を検索。
検索結果に表示されているアプリ「回復ドライブ」をクリックすると、回復メディア作成ツール画面が起動します。
画面が表示されたら、「次へ」をクリック。
次画面で「〇〇GB以上データを格納できる必要が…」といった旨の通知が表示されるので、
「〇〇GB」の数字を記憶したうえで、「キャンセル」を押して画面を閉じます。
表示された通知の内容「〇〇GB」が必要なUSBメモリの最低容量となりますので、
その容量を持つUSBメモリを用意していください。
回復ドライブを作成する
早速、回復ドライブを作成していきます。
前で説明したことの繰り返しとなりますが、
デスクトップ画面の左下の検索ボックスより「回復ドライブ」を検索し、回復メディア作成ツールを起動させてください。
検索ボックスに「回復ドライブ」と入力すると、回復メディア作成ツールのアプリが表示されるので、クリックします。
回復メディア作成ツールが起動しました。
USBメモリをパソコンのUSB端子に差して下さい。
そして、画面中ごろに見える「システムファイルを回復ドライブにバックアップします。」
という項目にチェックが入っているのを確認したうえで(最初から入っているはずです)、「次へ」をクリック。

しばらく待つと、USBフラッシュドライブの接続に関する画面が表示されるので、
使用可能なドライブの箇所に、さきほど差したUSBメモリが表示されているかを確認してください。
表示されていたら、「次へ」をクリック。
データの削除云々についての説明が表示されます。
問題なければ、右下の「作成」をクリックしてください。
ちなみにもしUSBメモリにデータが入っていた場合は、勝手にフォーマットされて消えますのでご注意ください。
回復ドライブを作成中です。
ドライブができるまでの時間は、パソコンの初期状態のデータがどうであるかによって大きく異なります。
短ければ10分もかかりませんが、長いと数時間かかることもあるので気長に待ってください。
その間、パソコンの電源がおちてしまわないように気を付けましょう。
「回復ドライブの準備ができました」と表示されたら、できあがりです。
作成した回復ドライブは普段は使わないと思うので、紛失しないように大切に保管しておいてください。
私は使っているパソコンの数が多いので、どのUSBメモリがどのパソコンの回復ドライブであるかを区別しやすいよう、
USBメモリに機種名を書いたシールを貼って保管しています。
回復ドライブの使い方
回復ドライブの使い方の例について、簡単に解説します。
パソコンによって若干手順が異なってくるため、パソコンの操作に詳しくない人にはわかりづらい部分もあるかもしれません。
USBメモリから起動できるようにBIOSの設定を変える
パソコンが正常に起動しない…といったトラブルが起きた際に、
回復ドライブを使用してWindowsを再インストールしたい場合。
まず、回復ドライブから起動できるようにパソコンの設定を変える必要があります。
多くのパソコンは、デフォルトでは「HDDやSSDといったストレージからパソコンを起動する」ようにBIOS(UEFI)で設定されています。
その設定を「USBメモリから起動する」ように変えるため、まずBIOSの設定画面を起動させます。
パソコンによって若干異なりますが、
パソコンの電源を入れてすぐに「F2]や「F8」、「F9」といった特定のファンクションキーを何度か押すことで、
BIOS(UEFI)の画面を起動させることができるはずです。
どのボタンを押すかは説明書などに書かれていると思いますが、説明書がない場合はいくつかのボタンを試してみてください。
起動したら、「BootMenu」などといったブートに関するメニューを開き(メニュー内容はパソコンによって異なります)、OSが入っているストレージよりもUSBメモリが先に起動するよう、
起動順位を変更します。
変更できたら、パソコンをシャットダウンさせます。
回復ドライブを使ってOSを再インストールする
次に、回復ドライブからパソコンを起動させます。
回復ドライブを作成したUSBメモリをパソコンに差し、パソコンの電源ボタンをオンすると、普段とは異なる画面が表示されるはずです。
キーボードレイアウトの選択画面が表示されるので、「Microsoft IME」を選択します。
オプションの選択画面が表示されるので、「ドライブから回復する」という項目を選択します。
その後はウィザードに従って進めば、OSを再インストールできるはずです。(この場合、パソコンに保存していたユーザーデータは消えます)
なお、この回復ドライブの画面の項目は、Windows 10がどのバージョンであるのかによって内容が若干異なってきます。
他にもさまざまなメニューが表示されている場合もあれば、「ドライブから回復する」という項目自体が表示されていない場合もあります。
もし「ドライブから回復する」という項目が表示されていない場合は、「トラブルシューティング」という項目をクリックしてください。
トラブルシューティング内に、「ドライブから回復する」という項目か、もしくは「PCを初期状態に戻す」という項目があるはずです。
これまで何度か画面が変わっているため、今後もメニューの内容は変わる可能性がありますが、
画面に書いていることを読めば判断できると思います。
わからない場合は、調べましょう。(使えるパソコンがない場合はスマホなどで)
回復ドライブでできること
前項では、回復ドライブを使ったWindows10の再インストールについて簡単にご説明しましたが、
回復ドライブではほかにもさまざまなことができます。
例えば…
・システムの復元
・バックアップイメージからの復元
・スタートアップ修復
・コマンドプロンプトを使った修復
・Windows 10のバージョンを戻す
・Windwos 10のセーフモードでの起動
ほか
「システムの復元」機能を利用する場合は、あらかじめシステムの復元を有効にしている必要があります。
またバックアップイメージからの復元も、これまでにバックアップイメージを作成していなくては利用できませんが、
利用できるのならOSの再インストールを行わなくても済むかもしれません。
これらのメニューで必ずしもシステムを正常に戻せるとは限りませんが、
いろんな方法が提供されているのは心強いと思います。
各機能の詳しい利用方法については、Microsoftのサイトにある
「Windows 10 の回復オプション」ページをご参照ください。
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