濃霧はなぜ発生する?【東京で濃霧】
私は東京に住んでいるのですが、今朝いつもどおり朝6時にカーテンを開けると、外が濃霧で真っ白でした。
おおよそですが、10メートル先の建物が白くなって見えないような状態です。
まあ、自宅で濃霧を見たのは今回が初めてではないので驚きませんでしたが、
こんな濃霧が東京で発生するなんて以前はなかったのになあと…。
最近異常気象が多いですし、これもその一つなのかなと思いました。(記事中で触れてますが、違うみたいです)
ちなみに濃霧ってなぜ発生するのでしょうか?
気になったので調べてみました。
霧が発生する仕組み
霧は、細かい水粒の集まりです。
地表付近にできるその集まりを「霧」とよび、高い上空にできる水粒のあつまりを「雲」と呼びます。
霧は、雲に似たものが地表付近で発生した状態のことをさしているんですね。
ちなみに霧ほどではないけれど、水粒で空気がかすんでいる状態は「靄(もや)」と呼ぶようです。
霧が発生する仕組みについてですが、沢山の水蒸気をふくんだ空気の温度が下がると、
水蒸気が細かな水粒に変わって空気中に浮かんだ状態となります。
それが霧です。
例えば日中に雨が降ると、空気が湿った状態になります。
そのまま夜になって天気が良くなり、地表の近くの温度が下がると、空気中に含まれた水蒸気が細かい水粒に変わります(※)。
※温度が下がると飽和水蒸気量…空気中に存在できる水蒸気の量が減少するため、水蒸気のままではいられなくなり、水粒に変わる。
水蒸気がたくさんの水粒に変わった結果、朝には霧が出ているというわけです。
夜間、温度が急激に低くなればなるほど水蒸気が水粒に変わりやすくなるため、濃い霧が出やすくなります。
東京で霧 実は昔の方がよく発生していたらしい
最近というかここ数年、東京でもたまに朝方に霧を発生しているのを見かけるようになりました。
私の中には「東京で霧」なんていうイメージが全くなかったので、
勝手に最近の異常気象の影響…?なんて思い込んでいましたが、調べてみると、
昔の東京はもっと頻繁に霧が発生していたようです。
参考: 都市と田舎の霧日数長期変化
上記ページに掲載されている研究資料によると、東京では多い時には年間70~80回の霧発生があったのにもかかわらず、
1970年以降より霧の年間発生日数が激減していき、2000年を過ぎる頃には年間数回にまで減っています。
その理由は、都市化にあるようです。
都市部は人工的な熱が多いこと、また土地被覆(地表にある物質)の改変
などによって、温暖かつ乾燥しやすいため、周りから霧が入り込んできても消失しまいやすいのだとか。
そんなわけで、現在では東京での霧、特に濃霧の発生は珍しいといえるのですが、
異常気象は関係ないみたいですね。
霧=湿度100%=水中ではないので注意…
私は小さいころから都会ばかりで暮らしているので、濃霧ってあまり見たことがないのですよね。
旅行で山の方へ行ったときに見るくらいです。
なので不謹慎ながらちょっとワクワクするというか、神秘的なものであるように感じてしまうのですが、
濃霧だと交通機関に影響が出てしまいますし、実際に車の運転をしていると視界不良で鬱陶しい…なんて友人が言ってました。
確かにそうですね。
その友人とのメールの中に、「湿度100%なんて、水中…」なんてことがさりげなく書いてあってびっくりしたのですが、湿度100%は水中と同じではありません。
湿度100%とは「空気中にこれ以上水蒸気を含むことができない状態」、
いわゆる飽和水蒸気量が最大になった状態のことを指しており、水で満たされているわけではありません。
というか、水中だったら呼吸できないと思います。
ちょっと恥ずかしいかも…なので、口にしないよう注意しましょう。
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