子供をプログラミングスクールに通わせることでプログラムが組めるようになるわけではない
少し前に、安く子供にプログラミングを学習させたいなら「通信教育」がおすすめという記事を書いたのですが、
補足しておきたいと思います。
子供向けのプログラミングスクールで、子供がどのようなことを学べると思いますか?
私のまわりにいる人たちの話…いわゆるプログラミングにあまり詳しくない人の話を聞いていると、
「プログラミングスクールに通わせることでプログラムが組めるようになる」と思っている人が結構多いのです。
というか、そう思うのが普通かもしれません。
ですが実際は、そうとは言いきれないのですよね。
子供向けのプログラミング言語は現場で使われるものとは違う
子供向けのプログラミングスクールのなかには、小学生の幼い子供にも本格的なプログラミングの仕方を教えているところがあります。
しかし、大半のスクールでは実用性のあるプログラミングを教えるのではなく、
ビジュアルプログラミングと呼ばれる視覚的にわかりやすい言語を用いて学習させることがほとんどです。
というのも一般的なプログラミングは、専用の言語を用いてコーディング(コードを書いていく)を行いますが、
アルファベットと記号をベースとしているため、子供にはその時点で難しいんですよね。
なので、子供でもわかるようにビジュアルプログラミング言語を利用します。
ビジュアルプログラミング言語は絵や、子供が読める言葉を用いてプログラムを行うため、
幼い子供でもプログラムがどのような動きをするのかが理解しやすく、プログラミング学習の敷居を下げるメリットがあります。
例えば子供向けのスクールでは、「Scratch」や「MOONBlock」といったビジュアルプログラミング言語が使われることが多いのですが、
プログラミングがわからない大人であってもすぐに使いこなせるようになるくらい単純にできています
そのようなビジュアルプログラミング言語でも、繰り返し使うことでプログラムを組む感覚をつかめることには違いなく、
学ぶ意味はあるでしょう。
ただ、実際の現場のプログラミングとは似て非なるものであるため、
ビジュアルプログラミングが使いこなせるからといって、本格的なプログラミングも同じようにできるようになるとは限りません。
本格的なプログラミング言語を使いこなすには、それ相応の学習が必要になります。
正直いって本格的な言語を用いたプログラミングは、
ややこしいコードをテキストエディタに打っていかなくてはならないため、
お世辞にも楽しい作業とはいえないです。
なので、ビジュアルプログラミングを使っていた時には楽しく学習できていた子供でも、
本格的なプログラミングの学習にステップアップした途端、スクールをやめてしまう場合が少なくないのだとか。
たとえやめてしまったとしても、これまでやってきたことがゼロになるとは思いませんが、
プログラミングはできないままです。
プログラミングができるようになると思っていたのに、結局身に付かなかったとしたらがっかりしてしまう親もいるでしょう。
もちろん、スクールでビジュアルプログラミングを学習させる意味がないわけではありません。
ですが、子供をそういったプログラミングスクールに通わせたからといって将来プログラムが組めるようになるかはわかりませんので、
期待しすぎないようにしたほうがよいと思います。
期待しすぎると、子供がスクールをやめたときに「せっかく高い月謝を払って通わせたのに…」となるかもしれません。
実用的なプログラムが組めるようになるかは子供次第
なぜこんな記事を書いているのかというと、
親戚に小学生になったばかりの子供を持つ方がいるのですが、
話によると近所のプログラミングスクールに通わせるかどうかでかなり迷っているとのこと。
子供は行きたがっているそうなのですが、ロボットプログラミングを主に行うスクールであるため、
教材費がかなり高額になってしまいます。
出費は痛いけれど、プログラミングの知識を身に付けることで将来の役に立つのなら通わせたい…ということだったのですが、
将来の役に立つかどうかは正直わかりません。
子供の性格によっては、趣味や遊びのような感じで終わることもあり得ます。
なのでその方には、いろいろ経験させた方が子供の将来のためにはなると思うけれど、
プログラミングができるようになるかは子供次第ということを伝えました。
あとかかる費用はスクールや取り組むジャンルによって大きく異なること、
またプログラミングスクールについて書いた記事でもご紹介したように「通信教育」など安く済ませる手段もあるということも一応伝えておきました。
あくまでも私の考えなのですが、
お金に余裕があるのならいろいろチャレンジさせるのはありですよね。
習い事が続かなくてお金が無駄になることもあるかもしれませんが、
色々なことにチャレンジさせることで、その子が得意とするものを見つけやすくなります。
ただ、お金がないのに幼少期に無理して習い事を習わせるのが良いかどうかは、
子供のやる気にもよるでしょう。
場合によっては、高校や大学など本当にお金がかかる時期のためにしっかりと貯めておいた方が、結果的に子供のためになると思うんです。
とりとめがなくなってきたのでこの辺で終わりますが、
自分の子供の頃を考えてみると、今の子供って小さいころからいろいろと大変だなと思います。
小さいころから学べる環境が充実していて、羨ましい面もありますけどね。
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